路線測量

みなさん、こんにちは。

ひかり土地家屋調査士法人の大栢です。

今回は、「路線測量」についてお話したいと思います。
路線測量は道路などの新築・改築などにあたって、その位置(法線)を決定するために必要な調査を実施し、調査資料に基づいて計画された位置を地上に測設して、道路建設等の協議に必要な資料図などを作成するまでの測量をいいます。

路線測量は一般的に下記の工程で作業を実施します。

作業項目 作業内容
作業計画 作業に必要な資料の収集。現地状況を把握するための現地踏査を行います。
中心線測量 設計条件や現地の状況を勘案し、地形図上で線形(中心線など)を決定します。
線形決定で決定した中心点や主要点を杭や鋲などを用いて現地に設置します。
(中点間の距離は20m・50m・100mを標準としています。)
仮BM設置 縦断測量、横断測量及び工事などに用いる水準点(高さの基準となる点=仮BM)を現地に設置し、標高を求める作業です
縦断測量 設置した中心線(中心杭)や中心線上の地形の変化点の地盤の高さ、主要な構造物の高さを仮BMの高さを基準に測量します。
測量の結果に基づき縦断図を作成します。
横断測量 設置した中心線(中心杭)を基準として中心線に対し直角方向の線上にある地形の変化点の地盤の高さ、主要な構造物の高さを仮BMの高さを基準に測量します。
測量の結果に基づき横断図を作成します。
用地幅杭設置測量 事業用地の取得範囲を明確にするため、計画された所定の位置に用地幅杭を設置します。

 

以上の工程で、現地の状況をデータ化・図面化していきます。

新しく道路が建設される計画・または道路を拡幅等の計画ができたら、事業の計画に則り上記の作業を行います。現地の地物・勾配等、現況を縦断方向・横断方向に輪切りにする形で図化することで、立体的な道路等の計画が可能となります。

路線測量は、交通網の整備など生活の利便性を高めるための公共事業の根底にあり、とても重要な測量です。