シリーズ『資金繰り表の作リ方』 (2)資金繰り表の記載内容

  こんにちは
 ひかり会社設立サポーター、税理士の山下です。

 シリーズ「経理業務の効率化」、2回目である今回は、実際の資金繰り表に記載される項目について記載致します。

 資金繰り表については、決算書の様に記載事項が細かく規定されているものではありませんので、会社によって様式に多少の違いはありますが、概ね以下の様な様式で作成されています。

 資金繰り表(記載見本)

(1)前月繰越金

 会社の現預金の前月末残高すなわち当月初めの残高です。

(2)営業収入等

 損益計算書では、請求ベースでの売上高が計上されますが、資金繰り表では実際に入金のあったものについて計上します。

(3)営業支出等

 こちらについても実際に支払った経費について計上します。

(4)経常収支

 営業収入等から営業支出等を控除した額、すなわち会社の本業による現預金の増減額を表します。

(5)財務収支

 こちらは損益計算書には記載されない、借入金・貸付金による入出金を記載します。

(6)次月繰越金

 前月繰越金に当月の経常収支と財務収支を加減算することで、次月繰越金すなわち当月末の現預金残高が算出されます。
 上記に記載しましたように、会社の損益計算書や残高試算表では、収益・費用とも通常は発生ベースで金額を計上しますが、資金繰り表においてはあくまで実際に入出金があったものを記載します。
 これによって、見た目上の黒字・赤字に惑わされず、会社のお金が増えているのか減っているのかを把握することができるのです。

 次回以降では、各項目について実際の作成方法を記載していきます。

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