シリーズ『経理業務の効率化』 (7)会社の未来を予測する
こんにちは
ひかり会社設立サポーター、税理士の山下です。
シリーズ「経理業務の効率化」、7回目である今回は、これまでにご紹介した経理業務の効率化を進めた後に、経理社員が空いた時間で行っていくべき業務について記載致します。
従来、経理社員の業務と言えば、入金・支払いなど会社のお金の管理、伝票・帳簿類の作成、会計ソフトの入力などがありました。そして月次業務の集大成として、会計ソフトから出力される試算表を社長に報告すると言うのが多くの会社の経理社員の役割となっています。
しかしながら、会計ソフトから出力される試算表というのは既に過ぎた過去の実績でしかありません。当然過去の実績を正しく報告することは経理社員として重要な業務ではありますが、会社にとってより重要な情報は、今後その会社がどうなるか、すなわち将来に関する情報であることは言うまでもありません。
そこで、経理業務の効率化によって作りだした空き時間を活用して、まずは会社の資金繰り計画表を作成してみましょう。
これまで過去の試算表などを基に資金繰り表を作成していた会社は多いかと思います。そこを一歩進めて、会社の当期業績計画を基に今後の売上・仕入計画を確認すれば、通常の入金・支払いサイトを基準にして将来の入出金の見込み額を試算することができますし、その他の固定費の支払いや借入金・リース料の返済なども当期業績計画や返済表などから試算することができますので、これらを基に将来の資金繰り計画表を作成することができます。
それによって将来的な資金繰りの推移を把握することが可能となり、前もって資金不足が生じることがわかれば、社長としても銀行に相談したり設備投資を遅らせるなど、早期に対処することができるようになります。
このように、経理サイドから会社の将来に関する資料が出てくるようになれば、経理社員の社内的な役割についても、単なる経理資料の集計係から、社長のブレーン(いわゆる番頭さん)にステップアップすることでしょう。
なお資金繰り計画表については、税理士事務所であれば基本的なフォームはあるはずですから、現在契約されている税理士にご相談してみて下さい。(もちろん当社でもご相談は随時受け付けております。)
※もし会社において、通常の資金繰り表や当期業績計画を作成していない場合は、同様に経理業務の効率化によって作りだした空き時間を活用して、これらの資料づくりを行うことからスタートして下さい。
これらについても、税理士事務所であれば基本的なフォームはあるはずですから、現在契約されている税理士にご相談してみて下さい。
また当社でも随時ご相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせ下さい。