シリーズ『経理業務の効率化』 (6)経理業務のやり方を変えていく
こんにちは
ひかり会社設立サポーター、税理士の山下です。
シリーズ「経理業務の効率化」、6回目である今回は、第2回に掲載しました〔経理業務効率化のためのチェック項目〕のうち、以下のチェック項目について記載いたします。
□ 以前からやってきた業務のやり方をそのまま何年も続けている。
税理士として、顧問先様に経理業務の効率化についてお話をさせて頂く機会も多いのですが、よく経理社員からは「しかし、当社には前からやってきた業務のやり方があるし・・・」というご意見を頂戴します。
しかしながら経理社員の方に「そのやり方が同業他社と比べてコスト的に有利なやり方ですか?」とお尋ねしても答えられる方は少ないのが現状です。
現在では、IT技術の発達や景気低迷の影響もあって、これまでにご紹介した様に中小企業の経理業務は大幅に効率化できるようになりました。
そして多くの企業ではコスト削減の見地から、既に経理業務の効率化に取り組んでいることもあり、昔ながらの経理業務を続けている企業は、今後こうした企業とのコスト競争にさらされることになります。
経理業務を効率化する具体策につきましては、これまでのシリーズで記載してきましたが、経理業務を変えていく際のポイントを2点ほど挙げさせて頂きます。
1.まとめでできる業務は一度にやりましょう。
経理業務のようなルーチン作業が大半を占める業務の場合、仕事を個別に対応・処理するほど効率は悪くなってしまいます。
「“当社のやり方”だと個別に対応しなければならない」のではなく、「個別に対応しなくても良いように“当社のやり方”を変えて行きましょう」
2.過去のやり方に囚われないようにしましょう。
時代が変われば、外部業者が御社に提供できるサービスも変わってきます。
特にネット上のサービスには、同じ物や行為でも、御社自身が行うよりも時間もコストも掛けずにできるものが多くあります。「ネットサービスはセキュリティ面が心配」という意見も聞かれますが、大手のサービス業者ほどセキュリティ面についても安全に配慮しています。
むしろこうしたサービスを利用しないことで、これらのサービスを利用している同業他社よりも、コストや時間効率の面で遅れをとっていることを危惧すべきです。
経理業務だけでなく本業のビジネスにも通じることですが、担当者は「常に現在の業務を改善できる方法は無いか」を念頭において業務を行うことが大切です。