マイナンバー制度(3) ~現状の認識とこれからの対応~
おはようございます。ひかり会社設立サポーターの岸本です。
梅雨も明け、真夏の太陽が照りつける日が続いておりますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
さて、このブログでも過去にマイナンバー制度について掲載させていたきましたが(4/8付・マイナンバー制度、4/15付・マイナンバー制度(2))、マイナンバーの通知が今年の10月から、実際の利用開始が来年1月よりと目の前まで迫ってきております。本日は、マイナンバー制度の内容ではなく、制度についての意識調査や私自身が日常業務において実感していることについてお話したいと思います。
㈱帝国データバンクが今年4月に企業に実施した意識調査によりますと、制度への認識をしている企業は9割を超えているものの、内容を含めて知っているのは4割程にとどまっているようです。また、実際に制度への対応を実施中又は完了している企業が2割弱、つまり残りの8割程の企業は何もしていないというのが現状です。
また、一般財団法人日本情報経済社会推進協会によるセミナー出席者アンケートによると4割程の企業が制度に対する対応について何をすべきかわからない、という結果も出てきております。
私自身が日常業務でクライアント様とお付き合いさせていただいている中でも、上記の調査結果と同じような状況であることは間違いなく、”何をすべきかわからない”というより、他人事・他人任せ、つまり税金や社会保障のことなら税理士か社労士がやってくれるだろう、というように考えておられるオーナーさんも見受けられるように感じます。
確かに、実際に給与計算や年末調整、社会保険の手続きを行うのは顧問契約している税理士や社労士かもしれませんが、従業員の方々からマイナンバーを取得し運用・保管するのは企業そのものであることをお忘れなきよう、今後の対応を進めていただく必要があります。
制度について、内容を熟知した上で対応していただく必要はありますが、これから制度対応するという企業様は、以下のポイントを抑えた上で進めていただくとよいかと思われます。
①どのように取得するのか
マイナンバーを取得する際には本人確認が必要となりますが、マイナンバーの漏えいリスクを考えて
本人確認をどのようにすべきかを検討
②どのように利用・運用するのか
マイナンバーを何で利用するのか、取扱いは誰がどのようにするのかを明確にする
③どのように保管するのか
取得したマイナンバーをどのように保管するのか、どこに保管するのかを検討
≪ご参考資料≫
・㈱帝国データバンク『 マイナンバー制度に対する企業の意識調査』(平成27年5月19日発表)
・一般財団法人日本情報経済社会推進協会『企業におけるマイナンバー制度実務対応セミナー参加申込者アンケート』 (平成27年6月2日発表)
・内閣官房 『マイナンバー 社会保障・税番号制度』 ~事業者のみなさまへ~