消費税転嫁対策の取組状況について

 お早うございます。ひかり会社設立サポーター、税理士の山下です。

 平成26年4月に消費税率が8%に改正されてから、早いものでもう1年が経過しました。
 税率改正により税収を増加させるためには、商品の販売やサービスを提供する事業者が、適切に増税分を販売価格に反映させなければなりません。
 逆に言えば、いくら消費税率を法律でアップさせたとしても、我々消費者側が税込価格の値上げを許さず、価格の据え置きを事業者側に強いれば、事業社側は実質的に値引きを強要されることになり、景気回復および税収増加のいずれもが実現困難となります。

 そこで経済産業省では、消費税率の改正によって適正に増税分を価格に転嫁できているかの調査を行っており、この度平成27年3月末までの転嫁対策の取組状況について取りまとめたものが公表されました。

 公表内容によりますと、事業者へのモニタリング調査では、価格の転嫁状況について、「全て転嫁できている」と回答した事業者が7~8割に達しており、概ね消費税率の改正による価格転嫁は上手くいっていると言えるでしょう。
 特に今回の税率改正に際しては、消費税の還元セールが禁止されるなど、価格転嫁に関して各種の対策も施されていたことも影響していると思われます。

 一方で、「全く転嫁できていない」と回答した事業者も3~4%と少数ながらいるようです。取引上大きな影響を持つ大手小売店が、その仕入先に対して、実質的に消費税相当額の値下げを強要し、店頭販売価格を据え置きにするというのが典型的なパターンです。
 一見すると消費者にとっては店頭価格が据え置かれることで、お得な気分になりますが、こうした行為は小売店に損は生じず、メーカーや卸売業者に全ての負担を負わせる行為ですので、長い目でみると景気回復が遅れ、産業全体の衰退にもつながります。

 今回は、こうした悪質と判断された業者については、経済産業省からの勧告内容を実名で公表されています。
 誰しもが知っている大手業者の名前が並んでいますが、現在のように口コミが重視される時代においては、取引業者を泣かせて削減したコストよりも、ネガティブ情報が回ることに起因する収益低迷の方が影響は大きいのかも知れません。

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